第22章 踊り子
このblogは序章を含む24章からなる小説である。
アロッタ主宰のマツガエがお題を出し
「錆びた少女」出演者がこれに答える。
無謀な試みblog小説、さてどんなことになるか。
第22章「 踊り子 」
筆者は石橋拓也。
通称マイケル。
日本人離れしたその顔つきにタンクトップ。
それはもうフレディーマーキュリーの再来である。
昨晩は初日。
マイケルも登場のA班である。
普段から礼儀正しくそして合コンの帝王でもある彼。
演技にもそれが出ている。
メリハリって言うんですか?お母さん。
ふざけるところ、締めるところ。
うまく表現している。
そういう意味で言うと、やはり、うちの新津勇樹と双璧である。
さらに、そんなベストキャスティングを
知らぬうちにやっている奴は偉いなあと。。。
誰だ、こんなすばらしいキャスティングをしたのは。。。あ、俺だ。
しかしこの小説はなんなんだ?妄想?願望?
打ち上げで問い詰めることにしよう。
---------------------------------
第22章「 踊り子 」
その日健司は9時5分、東京発のスーパービュー踊り子号で伊豆に向かっている。健司の隣には高校時代の同級生、妙子がいる。妙子とは高校1年から大の親友である。もちろんお互い恋愛感情はない、なんでも話せる親友である。なんでも話せるが故に健司は妙子の心の中の悲しみが解る。妙子は高校卒業後、建設会社の営業事務をやっていた。そして2年前から鈴木課長との不倫が始まった。妙子は最初、遊びだった。昔から少し天真爛漫なところがあった。しかし…本気になってしまった、「だめだ、」別れなければ、妙子は頭ではわかっていた、しかし…心が拒んでいる。そうして別れられないまま、関係は続いていった。そして、半年前ついに相手の奥さんにばれた……そして一通の封筒が送られてきた。その中には鈴木課長が家族で仲良く写っている写真だった。5才くらいの子供が無邪気に笑っている、「この子の笑顔を曇らせちゃいけない」妙子は決心した。こうして妙子は鈴木課長と別れた。しかし妙子の心は荒んでいた、錆びきっていた。こうして健司はこの錆びた少女を旅行に誘った。そういつも辛いとき二人で行く伊豆だ。健司と妙子はよく二人で旅行に行っていた。しかし、今まで、本当になにもない、男と女という存在を越えた親友なのである。しかし、何故だろう?隣に座っている妙子が今日はいつもとちがう、「やばい…なんか今日の妙子はちがう」健司は心の中で言っていた。たまに見せる俯き加減な瞳、色気がある、健司は妙子に女を感じていた。そして、妙子が凄く大人に見えた。「どうしたんだ?今日の俺はおかしいぞ、妙子は親友だ、こいつを女としてみるなんてあるわけない、あってはならない」健司は自分に何度も言い聞かせた。踊り子号の窓からは海が見えてきた、青い海、青い空、照りつける太陽、そして、まるで別人の目映い光を放っている妙子。健司の胸は踊っていた。しかしそれを認めたくなく、悶々としていた。伊豆熱川の駅で降りていつも行くオルゴール屋に入る、妙子はそのオルゴール屋が大好きだった、いつもかならずそこでオルゴールを買う。オルゴールを見つめる妙子、「いい、すっごくいい」健司は思った。そして、レンタカーを借りて、海辺をドライブ、いつもいやなことでもギャグを交えて妙子を励ましている、しかし、今日は何を話してよいのか解らない。そんな中途半端な時間が過ぎていく。日も暮れて、いつもの旅館に入った。風呂に入り、露天風呂に浸かった、何故か健司の胸は高鳴っている、そして良からぬ妄想が頭を駆け巡っている、「いかん、いかん(汗)」健司は動揺していた。心落ち着かないまま、部屋に戻った。妙子はまだ戻っていない、健司は落ち着かず煙草を吸っている、妙子が帰ってきた。浴衣姿、ズッキューン、「やばい(汗)」部屋には食事が運ばれ、二人向かい合わせで食事をする、いつもと変わらぬ海の幸が盛られている、いつも二人で、この海の幸を堪能する、……… しかし、今日は食事の味も解らない。海から静かに波の音が聞こえる。食事を済ませ、健司は、近くのコンビニに酒とつまみを買いに買いに行き、帰って来ると布団が敷かれていた。2人は、飲みはじめ、いつもの2人に戻り、くだらない事や、楽しい思い出を話していた、その時だった…ふと妙子が泣き出した…、健司は何を語りかければいいのか解らない。健司は、おもむろに妙子を抱きしめた、妙子の瞳はまだ潤んでいる。「やりたい」健司は激しい衝動に犯された、「もうだめだ…」健司はその夜……猿になった。朝、健司が目を覚ますと、妙子はまだ眠っていた、その寝顔を見ているとなんだかとても愛おしく思え、そして安らいだ。健司は親友を失ったのかもしれない、しかしそれ以上に得たものは大きかったのである。健司は部屋のカーテンを開けた。そこには、真っ青な海が暖かく二人を包み笑っているようだった。おしまい
( 文・写真 : 石橋拓也 )
| 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)











最近のコメント