2016/10/02

「俺たちは本当に正しいのだろうか」という「不安」を描いた映画~クリント・イーストウッド監督「ハドソン川の奇跡」

クリント・イーストウッド監督「ハドソン川の奇跡」をみた。原題は「SULLY」。それはいわゆるハドソン川の奇跡を起こした機長サレンバーガーの愛称である。映画は、大変素晴らしかった。イーストウッドはいつも、すべて、素晴らしい。その素晴らしさは、その時代に一番必要なことを、適切に描いていることだ。この映画もまた適切だった。
 
※以下、内容にだいぶ触れるので、見てない人は読まないでください。
 
 僕は映画を見た後に、一緒に見た人とその映画についての感想を話すのを楽しみにしている。見ただけではわからなかったことが感想を言い合う中で言語化され、ああそういうことなんだと腑に落ちることが多いからだ。この作業。作り手の端くれである自分にとって、とても大事なものだ。その見た映画を自分のものにするために、その魂を受け継ぐために、とても重要な過程だ。と考えている。そこでもう一つ大事なのは誰と一緒に映画を見るかだ。この人選を失敗すると、せっかくの映画を味わい損ねることになる。一人で見るのもあまりよくないと思っている。なぜなら感じたことは感じただけでは消えて行ってしまうからだ。言語化することによって、その正体が何なのかが明らかになる。
 
しかし、その日は違った。突発的に「ハドソン川の奇跡」が観たくなった。だから、同伴者の選別を諦め、独り映画館に向かおうとしていた。しかし、立ち寄った事務所で出会った子に一緒に行きたいと言われ、断り切れずに彼女を連れていくことにした。ただ僕の中では、その子が映画を深める相手としてはふさわしくないと考えていたので、見終えた後、感想も聞かずに解散し帰ろうとすると、彼女のほうから映画について話したいと言われ、気は進まないが、放り出すのもかわいそうすぎるので、夕飯がてら話すことにした。
 
ひとつ彼女が面白いことを言った。
 
「機長はもっと喜んでよかったのに」
 
映画は、2009年1月15日に実際に起こった航空機事故をめぐる話がメインのストーリーだ。主人公サリーが機長となったUSエアウェイズ1549便は、離陸後すぐに、鳥の大群と衝突。十分な高度に未達のまま両翼のエンジンが停止してしまう。機長のサリーは決断を迫られる。(1)元の空港に戻る、(2)近くの空港に緊急着陸をする。しかし、機長は長年の経験から、どっちも間に合わないと「判断」し、第三の道、ハドソン川に不時着することを選ぶ。結果、乗員乗客全155名の命が助かるという、いわゆる「ハドソン川の奇跡」を起こし、マスコミなどではサリーは一躍英雄として扱われることになる。しかし、事故の状況を調査する国家運輸安全委員会NTSBでは、機長サリーの判断は、結果として全員助かったから良いものの、実は155人の命を危険にさらし、かつ高額な機体を損失させた「誤った判断」だったのではないかという疑いがかけられる。マニュアル通りに(1)か(2)の選択肢を取るべきだったと言うのだ。映画は、主として、この国家運輸安全委員会での調査期間が描かれる。機長は、家族の元にも帰ることができずに、また機長としての業務にも戻ることができずに、副機長とともにホテルに軟禁され、国家運輸安全委員会のネチネチとした調査を受けることになる。サリーは、もしかしたら自分の「判断」は間違っていたんじゃないかという「不安」の中で18か月を過ごすことになる。そして、映画の最後は、審議の結果を出す公聴会の場面である。コンピューターのシミュレーションではサリーの判断は間違いと出る。さらに実際のパイロットを使ってのシミュレーターでの飛行実験でもサリーの判断は間違いと出る。絶体絶命となるが、サリーはそれらの調査が無視していることを指摘する。それは「人的要因」である。つまりいかなベテランと言えども初めての事態に直面し動揺する。その動揺の中で様々な可能性を吟味し決断する。その「人間としての不完全性」をNTSBの調査は考慮していないというのだ。「確かにその通りだ」サリーの言葉に同意し、国家運輸安全委員会は、決断を要するのに「35秒」の逡巡があったと仮定して、再度、シミュレーターによる実験を行うことにする。すると、さっきまでの実験とは異なり、マニュアル通りの判断を行っていれば、①、②どちらの選択肢を取っていても大惨事となることが証明される。結果として、機長サリーの「判断」は正しかったということが認められ、映画は大団円を迎える。
 
「法廷劇」と誰かが書いていたが、そうだとすると、最後に「無罪」を勝ち取ったサリーは「完全勝利」とか「完全無罪」とか旗を振り回し、もっとはしゃいで良いのかもしれない。そう考えると、先の「機長はもっと喜んでよかったのに」という彼女の言葉になる。
 
しかし、僕は、サリーのあの、喜びの抑制的な表情を「適切だ」と思った。なぜなら、あの時サリーに訪れたのは「喜び」ではなく「安堵」だったからだ。
 
サリーは終始「不安」に感じていた。自分の「判断」は間違いであったかもしれないと。そして、自分の「判断」が適切であったのかを調査判定する国家運輸安全委員会で、もし万が一「機長の判断は間違い」と下された場合、老いたとはいえ、まだ「未来ある」57歳の自分がパイロットとして職を失わなければならず、また副業で始めている安全コンサルタントの仕事もできなくなることに強く不安を覚えていた。それが妻との電話でのやり取りに何度か現れる。「まだ家のローンが残っている」のだと。
 
ある人が、この映画は「人的プロフェッショナル」がコンピューターやマニュアルなどの「機械的判断」に打ち勝つことを描いた映画だと書いていた。それは誤った解釈だ。
 
むしろこの映画はプロフェッショナルでさえ不安を抱えているということを描いた映画、いやプロフェッショナルだからこそ、より巨大な不安を抱えていることを描いた「不安」の映画なのだ。あの911以来、アメリカは本当に自分たちのやってきたことに非はないのか、自分たちは正しいのか、ということに常に深い部分で不安に思っている。大統領などのビッグボスも判断を誤り、空爆をすることを知っている。だからこの映画は現代アメリカのベテランと言われる人たちが持っている「俺たちは本当に正しいのだろうか」という「不安」を描いた映画なのだ。
 
コクピットで、副操縦士に、サリーは「大ぼら吹きですね」と冗談を言われる。サリーは副業のコンサルタントを始めるうえで、そのホームページを仮構した。何人ものプロフェッショナルが集っている立派な企業のホームページかのように仮構した。(本当ニ働イテイルノハ自分ヒトリシカイナイノニ)。「機長、真面目そうに見えて、なかなか大ぼら吹きですね」副操縦士の冗談を真に受けるサリー。顔がこわばる。なぜそんな風にホームページを仮構したのだろうか。自信がないからだ。自分でいいのか「不安」だからだ。だから、信頼されるべく、たくさんのプロフェッショナルが居るかのようにホームページを仮構したのだ。
 
だから、この映画を、経験豊富なベテランが英雄的決断をした映画として観てはいけない。プロフェッショナルやベテランと呼ばれる人々が、より大きな不安と戦い、ときに押しつぶされそうになりながら戦っていることを描いた映画なのだ。そして、おそらく多くの人が不安に押しつぶされて病んで行っている。どれだけのベテランたちが自殺を選んだことだろうか。
なぜ、サリーは事故翌日朝からホテルの自室にて機長の制服を着ているのだろうか。それはプロ意識からだろうか。仕事こそ人生というプロフェッショナルだからだろうか?もちろん違う。制服を着、さっさと現実に戻ることによって、もしかしたらあばかれるかもしれない自分の失敗から逃れるためだ。自分は英雄なんかじゃない。あんな事件なんて無かったことにしたい。彼に、制服を着せるのは、「不安」である。急ぎ足に現実から遠ざかりたい無意識が彼に制服を着せたのだ。
 
不安の出どころは無数にある。子供の時に寝小便をした経験。好きな女の子に告白してふられた経験。うっかり家に忘れ物をしてきた経験。。。。自分は完璧じゃない。自分は間違える。どんなに白髪になりベテラン面をしていても、自分はミスをする。それを自分は、自分だけは知っている。
 
ハドソン川に不時着をした航空機から、乗客を外に出す。寒い1月の空の下だ。間違えば人が死ぬ。サリーはどんどん水に沈む機体に最後まで残る。機長としての責任からではない。不安からだ。誰かが機体に残っているかもしれない。可能性をつぶすべく奥へと進む。水に沈みつつある客席の間に、黒い物体が浮かんでいる。ヒヤッとする。乗客が浮かんでいるようにも見えた。荷物だ。大丈夫だ。人じゃない。そこに声がかかる。脱出しないとサリーあなたも危険だと。サリーは迷い、奥を見る。まだ確認したりない。見ていない場所がある。だが…サリーは確認をせずに脱出をする。(自分ハ誰カヲ見殺シニシテシマッタカモシレナイ)その不安は彼につきまとう。だから「155人の生存が確認されました」と生存人数を聞いたときの安堵感は半端がなかった。人の命が助かったことの安堵じゃない。自分が責任を問われない、問われる可能性が少なくなったことへの安心なのだ。
 
何度も何度も、飛行機が炎に包まれニューヨークのビルに突っ込む白日夢を見る。不安だからだ。それはまるでベトナム戦争に行き、イラク戦争に戦った兵士たちがPTSDに悩まされるように、彼らを病ませる。ベテランになんてなっていないのに、ベテランとしてふるまわなければならないことの不安。本当に俺は正しいのか?そう思いながらも、「俺についてこい」なんてことを言う役回りをさせられてしまうことの苦痛(そういう意味でサリーが白髪であるのは好都合だ)。そんな人間たちの代表としてSULLYがいる。だからこの映画は「ハドソン川の奇跡」なんて晴れがましいタイトルはふさわしくない。不安に苦しむひとりのちっぽけな人間SULLY、その名こそが、この映画のタイトルにふさわしい。あなたの判断は正しかった。そういわれるサリーの顔には喜びがなく、ヨカッタという安心、安堵、その色だけが浮かぶのは、この映画が、リーダーシップの不安を描いた映画だからなのである。

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2015/09/04

岡本喜八監督「日本のいちばん長い日」とNHK「”終戦”知られざる七日間」

玉砕とは別の未来を想像するのは難しい。だけど過去には参照すべき未来がある。いまさらだけど岡本喜八監督「日本のいちばん長い日」をみた。なんて素晴らしい映画なんだろう。無駄の全くない映画だった。これは義務教育で必ず見せたほうが良い。日本はああやって「具体的に」戦争を終わらせたのだ。日本の勝ち得た今はギリギリの綱渡りで手に入れたものだと「実感させられた」(理屈としての了解ではなく)。その後録画していたNHKの「”終戦”知られざる七日間」をみた。玉音放送までの24時間が「日本のいちばん長い日」だとすると、玉音放送後の7日間の話だ。日本中の兵士たちが玉音放送で鉾を納めたわけではなかった。それまで南支では勝利しか無かった。だから敗戦など寝耳に水で信じられなかったと言う。玉音放送を聞いても「これは天皇陛下の本意ではない」と思ったそうだ。実際戦闘をやめていない。そんな日本が8/22に武装解除されるまでの「具体」を、ご高齢の生存者の声なども集め、検証した素晴らしい番組だった。「具体」だった。学校の歴史がだめなのは「具体」が欠けているからだ。そこにあるのは「理屈としての了解」でしかない。そのやせ細った理屈を、映画や演劇は豊かな「具体的現実」に引き戻し人々に突きつけることができる。脚本というのはややもすると痩せた理屈に加担する。太った現実の呼び水となるようなそんな本が書きたい。荒戸さんに岡本喜八監督「日本のいちばん長い日」の話をした。荒戸さんもあの映画には衝撃を覚えたそうだ。封切時にみた荒戸さんは福岡の高校生だった。俳優が素晴らしいと荒戸さんは言った。本当にそうだ。鈴木貫太郎の笠智衆、阿南惟幾の三船敏郎、畑中少佐の黒沢年男、佐々木武雄大尉の天本英世。一平卒の敬礼の仕方まで理屈を超えた具体がそこにある。

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2010/02/21

梶井基次郎「檸檬」…日本文学シネマ第3夜

日本文学シネマ第3夜は、梶井基次郎「檸檬」を、映画「純喫茶磯辺」などの監督吉田恵輔さんがドラマ化したものだった。(本、記事にはネタばれあります。まだ見ていない人は要注意)

僕は梶井基次郎の他の作品も読んだこともないし、彼がどういう人であるかの認識もない。

また、この「檸檬」の背景も知らない。

だが、僕のような「知らない人」が視聴者のほとんどであるから、そういう目線でドラマが面白いかどうかが重要だとも思う。

結果として、驚いた。そして面白かった。

なにが驚いたかと言うと、「え、檸檬ってそんな話だっけ?」ということだ。

僕の読んだおぼろげな記憶から言うと「檸檬」はエッセイに近く、物語などほとんどないと思っていたからだ。

しかし20年以上前に読んだのだから、本当は物語があったのかもしれない。

ということで原作をもう一度読んでみた。

梶井基次郎「檸檬」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000074/files/424_19826.html

やはり、エッセイのようなものである。

これをああ映像化するかという驚き、感心。

原作冒頭にはこうある。

「えたいの知れない不吉な魂が私の心を始終押さえつけていた」

本ドラマにおけるその映像化表現がうまい。

言葉から映像へ…日本文学シネマの第二夜、芥川龍之介「魔術」のときも思ったが、映像化の意味がある。

小説では「えたいの知れない不吉な魂が私の心を押さえつけた」と書いてしまえばいいが、映像でこれをどう表現するのかは、やはりアイディアだ。

作家、吉田恵輔監督、そして脚本家のいながききよたか氏は、その表現を、この「檸檬」が書かれた大正の時代の雰囲気に求めた。

大正14年、それは「檸檬」が同人に発表された年であり、また治安維持法が公布された年でもある。治安維持法・・・ロシア革命以降世界的に高まっていた共産主義活動を弾圧するための法律…特高警察がこれを利用した。

こうして「えたいの知れない不吉な魂」は映像化される。

夜に降りしきる雨。

特高に殴られて雨の中を引きずられていく男。

流される血血血・・・

挙動不審で、金がなく、親切のように見えて、利己的で、気持ちの悪い、共産主義活動、爆弾を作っている男…劇団THE SHAMPOO HATの主宰、赤堀雅秋さん演じるこの破壊活動をする男の気持ち悪さ。気持ち悪い人を演じさせたらこの人の右に出る人はいないんじゃないか。

彼を捕える怖い特高刑事、奇妙に顔と体のバランスがおかしい…僕の目が間違っていなければあれは西海健一郎監督が演じている(笑)

隣の部屋で喘ぐブスな女

そして、結核による吐血吐血吐血吐血・・・葡萄酒のビンになみなみと詰められた。

それはあの特高に殴られ流されたあいつらの血だ。

同じ血が主人公の中にも流れている。

嫌がおうにもさせられるそのことの確認。

「えたいの知れない不吉な魂が私の心を始終押さえつけていた」

そんな主人公が眼にする檸檬。

「レモンエロウの絵具をチューブから搾り出して固めたようなあの単純な色」、

そして「あの丈のつまったような紡錘形の格好」

「結局私はそれを一つだけ買うことにした。それからの私はどこへどう歩いたのだろう。私は長い間街を歩いていた。始終私の心を圧えつけていた不吉な塊がそれを握った瞬間からいくらか弛(ゆる)んで来たとみえて、私は街の上で非常に幸福であった。あんなに執拗(しつこ)かった憂鬱が、そんなものの一顆(いっか)で紛らされる――あるいは不審なことが、逆説的なほんとうであった。それにしても心というやつはなんという不可思議なやつだろう。 その檸檬の冷たさはたとえようもなくよかった。その頃私は肺尖(はいせん)を悪くしていていつも身体に熱が出た。事実友達の誰彼(だれかれ)に私の熱を見せびらかすために手の握り合いなどをしてみるのだが、私の掌が誰のよりも熱かった。その熱い故(せい)だったのだろう、握っている掌から身内に浸み透ってゆくようなその冷たさは快いものだった」

そして、それは、一つの残酷で爽快な夢につながれる・・・。

非常に素晴らしい映像化であった。

その素晴らしさを再放送などでぜひ見てほしい。

主人公を演じる佐藤隆太の演技も素晴らしい。

いつもの軽い印象を捨てて、影を背負えるのは非常にすごいことだと思う。

日本文学シネマは残すところあと3話

詳細は↓

http://ameblo.jp/alotf/entry-10459313708.html

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2010/02/17

天国の芥川もニヤリ…

日本文学シネマを2夜連続で見た。

(日本文学シネマについては→

第一夜目の太宰治「黄金風景」は非常に残念な感じだった。
若き日の太宰の家は「どこだ?ここ?」というぐらいの素敵なロケーションをもってきたなとはおもったけどそれだけで、優香の演技、少年の演技ともに、うむむとなる。ついでに、原作にはない足したセリフがどうもおかしい。たとえば巡査が太宰に会って、妻のお慶を連れてくるというくだり、原作では太宰はコメントせずに巡査は去る。が映像ではここで太宰に「来るな!来なくていい!」と絶叫させる。太宰がそんなこと言うわけもないし、たとえ言ったとしても、そんな太宰のせりふを聞いた巡査がなんのリアクションもせず、「今度妻を連れてきますんで」と去るのは不自然極まりない。非常に気になった。なぜ、そんなセリフを足したのかよくわからない。またその巡査に会う前に貧苦に喘ぐ太宰が本を盗むのだが(このエピソードも原作にはない)、その盗む本の著者名が上田某であるのがわかるのだが、これも非常に気になる。というのもマニアックな話となるが、上田とはおそらく上田重彦のことで、太宰の弘前高校時代の小説のライバルの名前だからだ。そのような重大な名前の書いてある本を太宰が盗むにあたってノーリアクションのわけがない。上田某など、視聴者は知らないだろうからと馬鹿にしてその名前を出したのだろうか。だとすればその名を出す意味がわからない。あるいはその名前を出すことが太宰の背景を知っている人に対してのサービスだと思ったのだろうか。もしそうならば無神経すぎるとしか言いようがない。あまりにも頓珍漢である。上田某の名前を出したのは明らかに監督に問題がある。映像もストーリーも演出もテレビの軽さも相まって、あああ、やっちゃったな感が強かった。しかし向井理の太宰治は良かった。

太宰治「黄金風景」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/2257_15061.html

一方、昨夜の芥川龍之介「魔術」はかなり良かった。一夜目のあれれな感じが残っているから、熊切監督といえども、ちょっと残念なことになりはしないかと緊張しながら見た。最初のインド人とかは笑えるもののあれれな感じになりかねない危ない橋であったが、しかし、原作にはないオリジナル部分の、中村ゆり絡みの恋愛部分がとても素敵で、CMごとに、え、この先どうなるの?と思わせる素晴らしい運びで、最後エンドロールの映像でちょっと泣きそうなぐらい切ない気持ちにさせる。塚本高史がよくこの詩情を体現していた。また中村ゆりがびっくりするほどに可愛い。20分程度の映像なのに熊切さんさすがと感動。不勉強で原作を読んだことがなかったが先ほど、青空文庫で読むと、この映像作品が、よく芥川の原作の詩情を汲み取り美しく結晶させた作品であることがわかった。芥川の原作を超えているのである。それでこそ映像化の意味があろうというものだ。天国の芥川もニヤリとしているに違いない。

芥川龍之介「魔術」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/95_15247.html

さて、本日第三夜は、梶井基次郎「檸檬」である。監督は、「なま夏」「机のなかみ」「純喫茶磯辺」の吉田恵輔監督。吉田監督は大変態の大天才だから、あの国語教科書でおなじみの「檸檬」がどのように映像化されるか実に楽しみである。

この「日本文学シネマ」の企画。原作があっという間に読める。どう原作の詩情を汲み取り映像化したかがすぐに「採点」できる。そういう面白さもある。ぜひ、みてほしい。

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2009/04/28

「POWER RIDER」第2話と成田組などなど

舞台「偽伝、ジャンヌ・ダルク」が終わり

それぞれの時間を生き始めている。

劇団員の井川千尋峯尾晶

木田友和率いるナグラチームの旗揚げ公演に参加。

そのための稽古に日々いそしんでいる。

ナグラチーム「魂℃OUT~ソウルドアウト~」

ナカヤマミチコは金子組の次回作にキャスティングされた。

安川結花は伝説的名作「1999年の夏休み」(金子修介監督)のプロデューサーである成田さんが監督をする耽美的な芸術映画に準主役として参加、すでに撮影も始まっている。

安川結花は、なんと少年役である。

舞台「1999.9年の夏休み」の時も少年だった。

最近伸ばし続けていた髪もバッサリと切った。

髪を切ったのは劇団員の峯尾晶である。

ちなみに成田さんのこの作品には、

劇団員の乃木太郎峯尾晶、斉藤新平も参加の予定である。

僕、松枝佳紀も、いくつかの映画、舞台と目白押しで

締切締切と、ひーこら言っている。

5月2日夜にはダルカラードポップ「ショート7」のアフタートークにも出る。

そんな中、

明日、というか今日、

サイエンスチャンネルで

劇団員の乃木太郎が主演、

安川結花がヒロイン、

斉藤新平が敵役(笑)

と言う、総アロッタ色の連続ドラマ、第2話が放送される。

題して

POWER RIDER

ネットでも視聴することができる。

(次のページにジャンプ→ここをクリック

パワー・ライダーなんてタイトルを聞くと

仮面ライダーのパクリかと思うかもしれない。

当然、念頭にはあるのだろうが

たんにパロディーに終わらない面白さである。

お時間ある人は見てみてほしい。

1話14分と食べごろサイズだ。

サイエンスチャンネルであり

文部科学省が後援である。

老老介護時代の到来をにらみ

開発される人体装着型コンピューターあるいはロボット

これを悪用しようとする者たちと

その技術を守ろうとする者たちのドラマである。

芝居でおなじみの

乃木太郎安川結花、斉藤新平の映像での芝居が楽しめる。

シャア・アズナブルの声をやっている池田秀一さんも共演だ。

それだけでなく

さすがに文部科学省が後援。

話の内容も、ためになる。

ぜひ、見てほしい。

以下は、成田組に参加している安川結花

●髪を切る日ドキュメント

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●撮影初日ドキュメント

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2009/01/06

事務所に所属する。

小劇場演劇界では事務所に所属している人は圧倒的少数だろう。

演劇をやっているぶんにはそれでいい。

むしろ出演などの個人的決定を事務所の判断じゃなくて自分判断で決められるということを考えるとフリーランスのほうが気楽でいい。

だが映像をやるとなると違ってくる。

やはりフリーランスというのはいつ逃げてもいい雰囲気があるというか、芸能的に「保障」がないから、なかなかキャスティングされない。そもそもオーディションに参加できない。

そんなわけで、アロッタファジャイナを事務所化しました。

所属は以下の10名です(新津勇樹は劇団員だけど、所属はヨシモト)。

僕と登録に間に合わなかった井川千尋以外は「タレント名鑑」データベースにも登録しました。Yahoo!で検索かけると、TOPにプロフィールが出るようになっています。

劇団の事務所化とともに、今後、以下のタレントのキャスティングについては、すべて劇団を通していただくことになります。まぁ、ほとんどの場合、「ああ、そう、いいんじゃないの」という生返事で即出演OKさせていただきますが(笑)

そういうわけで、今後ともアロッタファジャイナに「所属」の役者たちをよろしくお願いいたします。

安川結花(やすかわ・ゆか)
http://talent.yahoo.co.jp/talent/36/w09-2771.html

ナカヤマミチコ(なかやま・みちこ)
http://talent.yahoo.co.jp/talent/21/w09-2770.html

藤澤よしはる(ふじさわ・よしはる)
http://talent.yahoo.co.jp/talent/28/m09-1960.html

乃木太郎(のぎ・たろう)
http://talent.yahoo.co.jp/talent/25/m09-1959.html

青木ナナ(あおき・なな)
http://talent.yahoo.co.jp/talent/1/w09-2768.html

大石綾子(おおいし・あやこ)
http://talent.yahoo.co.jp/talent/5/w09-2769.html

井川千尋(いがわ・ちひろ)
http://www.alotf.com/profile/igawa.html

峯尾 晶(みねお・しょう)
http://talent.yahoo.co.jp/talent/32/m09-1961.html

斉藤新平(さいとう・しんぺい)
http://talent.yahoo.co.jp/talent/11/m09-1958.html

松枝佳紀(まつがえ・よしのり):僕です。役者はやりません。
http://www.alotf.com/profile/matsugae.html

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2008/12/29

金子組忘年会

金子組の忘年会に行ってきました。

今年2008年も金子さんにはお世話になりました。

Kanekogumi2008_17

(↑うちの劇団の安川結花と金子修介監督)

Kanekogumi2008_07

(↑金子監督とうちの劇団の井川千尋)

表立っては・・・

劇団員を金子作品にかなりいい役で使っていただきました。

そして脚本家としての僕は・・・

表立ってはまだ名前の出せる作品は無いけれども

台本を書かせてもらったり、企画を練らせてもらったりしました。

また「ルドンの黙示」ではキャスティングの相談などにも乗ってもらっていました。

いろいろお世話になり

今年もご恩返しらしいことをできませんでしたが

来年こそは・・・と思いつつ忘年会。楽しんできました。

当然金子組忘年会には懐かしい顔ぶれが。

そのなかに・・・マリアがいましたよ。

満島ひかり。

可愛すぎ。

Kanekogumi2008_15

(↑「偽伝、樋口一葉」では姉妹を、「ルドンの黙示録」では恋敵を演じた満島ひかり23歳と安川結花22歳)

Kanekogumi2008_09

(↑「偽伝、樋口一葉」では、樋口一葉を演じた満島ひかりと、一葉の愛した男半井桃水の元妻を演じた井川千尋)

かなり大所帯なので全員の方とはお話できませんでしたが

来年の秘密作戦開始の密約なども交わし

最後の忘年会にふさわしい会となりました。

Kanekogumi2008_05

(↑金子監督とアロッタメンバー+植木師匠)

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2008/12/21

仲村トオルさん

「ウチくる!?」みました。

仲村トオルさんの回でした。

最後、那須真知子さんがゲストで出てこられて

仲村トオルさんのデビュー時の思い出の話を。

那須監督、トオルさんのこと好きだったからなあ。

いろいろトオルさんの話をしていた那須さんを思い出し泣けました。

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2008/10/14

「ケータイ捜査官7」に出演!

テレビ東京系6局ネットで放映中の

「ケータイ捜査官7」

映画監督の三池崇史氏がシリーズ監督を務めることでも話題です。

この25話と27話にアロッタファジャイナのメンバーが出演します!!

10月15日水曜日19時放映の

第25話「網島家最大の危機」には、ナカヤマミチコ井川千尋が。

10月29日水曜日19時放映の

第27話「セブンV.S.ニンジャ」には、新津勇樹乃木太郎が。

それぞれ出演します。

ちなみに、両話とも監督は金子修介監督です。

どんな役でアロッタメンツが活躍するのか。

どんなストーリーなのか。

楽しみに放映を待つことにしましょう!

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2008/08/01

日本テレビ「ヒットメーカー阿久悠物語」

本日21:03から23:24まで日本テレビ系列にて

「 ヒットメーカー 阿久悠物語 」

http://www.ntv.co.jp/akuyu/index.html

が放映されます。

 

「平成ガメラ3部作」「デスノート」などを監督された

映画界のヒットメーカー金子修介監督の作品です。

http://www.shusuke-kaneko.com/

  

出演は

田辺誠一さん

及川光博さん

モーニング娘。の高橋愛ちゃん

同じくモー娘。の新垣里沙ちゃん

℃-uteの鈴木愛理ちゃん

などなど…

 

日本芸能界の

美しく華麗なヒット歌謡曲バトル

アイドル出世バトル

それを裏で支え続けた男、作詞家阿久悠の物語。

 

さらに出演には

アロッタファジャイナ関係でも出てます出てます。

「偽伝、樋口一葉」に出演してくれた

俊藤光利くん

渡来敏之くん

同じく 「偽伝、樋口一葉」ではアフタートークに出てくれた

青山草太くん

そしてそして今年の夏の新国立劇場をあつくする

アロッタファジャイナ第9回公演

「 ルドンの黙示 

http://www.alotf.com/

に出演する・・・

安川結花

ナカヤマミチコ

新津勇樹

乃木太郎

峯尾晶

三元雅芸

野上智加

岡村麻純

もばっちり出演です。

劇団員の古株

藤澤よしはる

も出演しています。

誰がどんな役で出演かは見てのお楽しみ!

 

ぜひぜひ色んな意味でお楽しみください。

それでは本日夜、21:03日本テレビ ぜひお見逃しの無いように!!

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