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2011/01/08

谷賢一「演劇/空間の立ち上がる瞬間」

盟友、谷賢一@playnote氏の演劇ワークショップの公開試演会「演劇/空間の立ち上がる瞬間」を観る。

これは、谷くんが講師となり、年末年始、7日×7時間=49時間を費やして集中的に行った演技・演劇ワークショップの総まとめとして企画された試演会。演劇の発表会。

しかし、演劇の発表にとどまらず、稽古でやるウォーキングやシアターゲームみたいなのを見せつつ、演劇を発表すると言うもので、しかも、その芝居は稽古途中の未完成品であり、「良い意味」で、突っ込みどころ満載の企画であった。

ananヌードにしろ、ブログ「playnote」にしろ、何にしろ、谷くんの一番偉いところは、突っ込みどころ満載のまま、見せると言う、強さと言うか「勇気」にある。

いや、単に「突っ込みどころ満載で偉い」なんて言うだけだと、「馬鹿にしとんのかテメェ」と谷くんファンに思われかねないから、さらに言うと、その「勇気」は「利己的」勇気であって、つまり、やりますよと言ったものの、準備不足でやべぇという心地もありながら、でも公開するということは、彼に彼の頭脳だけでは到達不可能な「気付き」を与え、確実に、谷賢一自身を強くするし成長させる。だから、突っ込みどころ満載のままの公開という「勇気」は、「他人のため」の勇気ではなく、「自分のため」の勇気、「利己的」勇気なのである。

あれ?まだくさしている感じある?というか、逆にくさしてる感、倍増?まあ、いいや、馬鹿にはわからない(本当に馬鹿は嫌いだ。縁無き衆生という言葉があるが、その言葉の意味をいましみじみと実感している)。

ちなみに日本がダメなところは完璧主義なところだ。

「突っ込みどころが無いぐらいに作り上げて、事故率0.000…%にしないと商品化しない」的なことが多すぎて、それは結局、「じゃあ新製品は事故の可能性があるから作らないほうが安全」と言う本末転倒な考えになる。責任感満載の無責任社会が出来上がる。

いいじゃん。おもしれぇと思ったら出して。突っ込まれたら、突っ込まれたときに考えればいい。むしろ、突っ込まれることによって、気付きが生まれ、どんどん強くなることができる。精神的包茎になるんじゃなくて、とりあえずチンポロンと出しとく。その勇気。自分が成長するための勇気、いま日本に必要なのはその利己的勇気だ。それを持っているのが谷くんだと思う。

だから彼の時間は誰よりも濃くなる。馬鹿なやつが3年かかるところを、彼は3日で生きる。そうするためにも、がんがん「露出して」がんがん「突っ込まれよう」と言う姿勢が彼にはある。

そんだけ、谷くんがヌードで戦っている試演会だから、とても知的に刺激的であった。演劇を観るのとは違う刺激、それは、もっとも知的な書物と出会った興奮と同じような物を僕にもたらした。

具体的なことは僕の中で熟成させ谷くんと飲んだ時に彼に伝えるのでここでは書かない。

しかし、いままで僕の気付いていないことを気付いたし、僕自身なにがやりたいのかが鮮明になった。

それは谷くんのやりたいことと同じなのかどうかは分からないけど、まさに谷くんの試演会を、演劇へのアプローチの1つのサンプルとして観ることによって、「なるほどこうやるんだ」とか「僕ならこうする」とか、そうやって並行的に考えることが、なぜ「僕はそうしたいのだろうか?」という疑問、自分の快楽の客観視につながり、なるほど「俺のやりたいことはこういうことなんだ」という「気付き」に至った。僕が見せたいのは、いや、演じたいのは、再試行可能な演劇ではなく、一回性の、二度と繰り返しの効かない、奇蹟的な「生」なのだと思う。

そして、このような興奮を僕に与えるのは、何度も言うように、谷くんがケツ然としてヌードを晒しているその潔さにあるのだ。

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