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2010/07/03

ひょっとこ乱舞「ブリキの町で彼女は海を見つけられたか」

「ブリキの町で彼女は海を見つけられたか」

僕は絶賛します。

広田淳一は

「モンキーチョップブルックナー」ぐらいからだろうか

壁を突き抜けた感がある。

昔は、ダンスが物語に馴染んでなかった。

物語の中途半端を隠すようにダンスが盛り込まれていた。

おい、なんも結論付けないで踊って終わんなよ!

と僕は客席で突っ込んでいた。

おしい、感じだった。

が、最近は、物語は相変わらず途中で投げ出しているけど

その投げ出しかたが「粋」になっているというか

投げ出しかたが名人芸の粋にたっしており

あれ、いま偶然「粋」って二回打ってしまったが、

これ同じ意味なの?もしかして「粋」ってそういうことなのか・・・。

てことはどうでもよくて

そう、名人芸になった。

ひょっとこ乱舞のダンス

物語の回収しなさ

音楽のセンスとタイミング

僕はこれを死ぬほどワクワク楽しんだ。

そして今回、ついにひょっとこはお笑いも手にしてしまったか

とネットで書かれていたけど

爆笑

楽しい。

笠井里美って女優の魅力を広田淳一が知りぬいている。

そこがポイントだと思う。

新しい面子も面白かったよ。

でも、初めての出会いで笠井里美さんああを使うようなところまではなかなかいけない。

笠井里美さんも広田さんの演出を信頼しているからリラックスして演じている。

笠井里美という人の面白さが前面に出ていた。

彼女が楽しんで演じているのがわかり、それが僕を楽しくした。

 

看板俳優のチョウソンハさんがひょっとこ乱舞を抜け、他もぬけ、もろもろあって、

心配の向きも多かったのかもしれない。

僕はこれを怪我の功名と呼びたい。

いつもひょっとこ乱舞を見ていて思っていたのは

劇団員に対する広田氏の愛情が強すぎるんじゃないかということ

戯曲や演出が1人の役者に集中しない。

劇団員みんなに愛を分け与え分散する。

だが、

今回、旧来からの劇団員が少ないため

(辞めた&もう1つの作品の方に出ている)

笠井里美という優れた役者に物語が集中した。

これはいままでのひょっとこに無かったことで

これこそが、いままでにない物語の集中を産み

新しいひょっとこ乱舞を作った。

僕はこれを怪我の功名と呼びたい。

 

とにもかくにも

「ブリキの町で彼女は海を見つけられたか」

は、現時点でのひょっとこ乱舞の最高傑作だと思う。

こうやって毎回最高傑作を更新してください。

よろしくお願いします。>広田淳一氏

ところで

我田引水となるわけですが、

この作品

ルドンの黙示」に構造が似てると思った。

構造だよ、構造。

物語の中心は作家の描く物語でしょ。

ルドンはルドンの書く物語

最終的にはそれはルドンの母の書く物語だった。

そいで、ラストシーン近くで

舞台上に死体の山が築かれる・・・

で、物語のメタレベルの人たちのシリアスな会話が

山のような死体の上で行われる。

ルドンの時にもほとんど同じようなシーンが

で、そのシリアスな会話の核となるのが

1人の男の個人的な1人語りで燃えるように運ばれる。

ルドンの場合は途中にあるんだけど

ルドンの親友がルドンの死んだ状況を話すシーン。

最後のシリアスな場面では結花とナカヤマの会話シーン。

なんだか前から広田氏の作品と自分の作品の

もちろんテイストは全然違うながら

モチーフがときおりかぶってんなあ

と思っていたが、今回もそう思ったw

ごめん、広田先生、勝手なこと言った。

秋には、その広田先生と一緒に芝居をする。

昨晩、偶然、劇場で会った谷賢一氏と

そして吉田小夏氏と4人で

Project BUNGAKU 太宰治

なる企画公演をやる。

近々、公演詳細を正式発表する。

楽しみに待っていてほしい。

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