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2010/05/22

セックスの趣味

三浦大輔作演出『裏切りの街』いろいろと不評であるw

が、僕的には、もう一回見に行きたいと狙っているぐらいに面白かった。

で、ネタばれになるのはいやだし、また時間がないので、自分が何を面白く思ったかを考察してこなかったし、ブログに書かなかったが、ちょっと考えてみた。

まず今となって一番印象に残っているのは、音楽の不協和である。

あまりの大音響にスピーカーが悲鳴を上げノイズが入ってしまうぐらいの不快さで、これが無意識だとすると馬鹿だが、意識的にあれはやってるわけで、僕はそこに強烈なメッセージを受け取った。

最初は不快だった。音楽が。
で、これは初日ゆえの失敗で、音楽の不協和は回を重ねるごとに調整されるんじゃないかと思って聞いていた。

が、芝居の終わりになるにつれ、これが意図的にされているとの思いを強くした。

三浦大輔は客に動物園のゴリラのようにうんこを投げつけたかったんだと思う。ばかやろう、お前ら優しい話が好きなんだろ、癒されたいんだろ、耳に優しいメロディーが欲しいんだろ。そんなやつらはうんこ食らいやがれ。ああいいとも、俺の芝居なんて観にくんな。おれはお前らに分かってもらいたいなんて思ってねえからな。わかってもらう必要もないどうしようもない話しか書いてねえんだからな。そのどうしようもない物語に、誰も気づかないほどの美しい宝石を込めておきながら、うんことして投げつける。そのツンデレぶりに、三浦大輔を女として愛してしまったわけです俺は(キモイ)。岸田戯曲賞のあとの無セリフ演劇にも思ったが、三浦大輔は近づく女を拒絶する。売れっ子の位置に甘んじることがない。むしろツンデレで逆に行く。そのやり口はとてもエッチだと思うし、そこが三浦大輔の最大の魅力だ。やさしい恋愛をしたい奴は近づいてはいけない。おれを愛してるくせに、というか、からこそ他の男とやってしまう女なんだよね三浦大輔。で、俺は心痛むけど、その裏切り女を切ることができないでいる。裏切り女だけが真実を握っている。裏切り女が最高の女であること。それを知っているから。

多くの男は女が裏切ったら別れる。
だが、それは真の快楽を放棄することになる。
真の快楽とは何か。
それは裏切ったその最低で最高の女を愛し続けること。
苦しくて胸が張り裂けそうなほど甘く傷つく果実。
その果実の淫らな液体に溺れること。

だから三浦大輔が好きかどうかはセックスの趣味だと思う。俺は好き。

あの大音響に多くの客が不快な思いをする。
天国に行けるのはあの不快にかけられた純粋を見抜ける者だけ。
スピーカーの限界まで達する大音響は、肉体という頸木に囚われている僕ら自身を現す。肉体が悲鳴を上げている。僕らが悲鳴を上げている。
だからスピーカーの限界まで音を出さなければいけない。
あれこそをやりたかったんだ。
大音響で耳に聞こえないラストの銀杏ボーイズ。
むなしい絶叫が胸を打たないか?
苦しくても傷ついても不快でも愛さざるを得ない向こうにお前は来る資格があるか?
三浦大輔はやっぱり凄いと思う。
まあ、めんどくさい恋が嫌な人は嫌だと思うけど。
おれはメンドクサイ恋にしか恋はないと思うから三浦大輔を支持する。


「ピンクローター」
作詞作曲、峯田和伸
演奏、銀杏ボーイズ
 

壊れたバイブレーター
敗れたラブレター
匂い立つ網タイツ
日が暮れたピンクローター

あの坂を登れば
もうすぐあのひとに逢える

Tバック 東京砂漠
コンドーム 子どもうむ?
女のオナニー そんなにおかしい?
月にはクレーター ピンクローター

あの坂をのぼれば
もうすぐあのひとに逢える
逢える
逢える

逢える

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