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2007/06/02

藤原竜也くんの留学の話とか

僕は映画とか芝居を見に行くとパンフレットをほぼ必ず買う。
小学校のころからそうで、
いまでも夢の遊眠社とかのパンフレットは貴重な宝物だ。

良いパンフレットは芝居の後も
より芝居の余韻を深く感じさせることにほんとに役立つ。

たとえば
昨日感想を書いた藪原検校のパンフもそうで、
盲人の歴史や
宇崎竜童さんの話とか
藪原検校はもともと講談であったということや
本当に「ほえーっ」と関心感銘受けることが多い。

今回の芝居「藪原検校」のマイナス点に
露骨な下ネタがあふれていることを挙げる人がいるけど
その徹底したエロ、笑いへとつながる猥褻が
講談や歌舞伎などの日本の古典芸能の特徴で
河竹黙阿弥の書いた歌舞伎などでは強姦シーンなどあたりまえ
というようなこととか非常に面白いわけで、
つまり「藪原検校」からエロは外せないわけで、
すなわち井上ひさしも蜷川幸雄も
古典芸能の塵を払い
現代にその真髄を輝かせる素晴らしい仕事をしているわけですよ。
むだにエロいわけじゃないんですよ。
と感慨深いわけで、これもパンフを読んだから思えることなわけです。
みなさんパンフはできるだけ買いましょう。
なんてそれぞれの勝手ですけどwww

で、今回の「藪原検校」のパンフで
非常に興味深いのは・・・
蜷川幸雄と藤原竜也の対談です。
別に「藪原検校」のことなんて話してやしないんだけど。

藤原くん、本当に留学してるんだね。
留学の苦労話が書いてあって、
いや、ほんと偉いなあと感心します。

藤原君とはデスノートで会って親密に話してもらって
ここでは書けないような話も聞かせてもらって
留学の話しもデスノート後編の打ち上げの二次会で教えてもらっていた。
くわしくはパンフを買って読んで欲しいのだけども
(と言っても東京公演はおわっちゃったから関西にでも出かけて)

英語を習いにイギリスに行ってるんだけど
普通と違うのは昔のシェイクスピアの時代の言葉を習っていたりして
それが1時間2万5千円のレッスンなのだとか。
でもシェイクスピアをやるためにイギリスに行ってるというのがなんか嬉しい。
アカデミー賞狙いとかそういうのではなくて、蜷川さん的な、世界と戦うための本当の実力をつけるための留学をしているんだということ。それがなんだか嬉しい。ちゃんと地に足のついている人なのだ。

英語学校の校長先生が頼りない人で、「申し訳ないけど、あなたのレッスンはつまらない。僕は貴重な休みでここにきているから」と一生懸命英語を調べて、校長先生に言って、2日でその校長の下でのレッスンを打ち切り、別の先生を探した武勇伝とか、ほんと藤原竜也は只者じゃない。学校を辞めて、自分ひとりで家を探して新しい学校を捜して朝飯も自分で作って現地で芝居を見に行って、そこに出演していた俳優と友達になって・・・すごいよね。えらい。イギリスから帰ってきた藤原君はさらに何倍もすごくなってるだろうね。

蜷川さんの話も面白い。
「俺はイギリスの俳優と仕事するのをやめようかなと、実は思ってるんですよ」
なんて言っている。
これはとても面白い意見で、つまり
イギリス人の真似をしてイギリス人のシェイクスピアをやるよりも
「(英語が)母国語じゃない人間が扱うシェイクスピアがどうなるかをキチッとやろうと思うわけ。そうすると日本人である僕自身の表現というものを突き詰めていくしかない。そうやってできたシェイクスピアをロンドンに持ってくるほうがはるかに意味があると思ったの」ということだと蜷川さんは言う。
なるほどそうだなあと思う。
僕はそんなことをいえる状況や立場には無いけど、蜷川さんはやはり、アジアの、日本の、つまり蜷川さんの芝居をやるしかないのだ。なるほど。という感じ。目からうろこだ。

なんてことがあるし、パンフを買って、芝居が終わって何日がたっても読み返す、この悦楽は何にも変えがたいものなのであーる。

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