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2007/02/09

蜷川幸雄演出「ひばり」

自分の芝居の告知も徐々に始めているところですが、それよりも先に、みなさんが歴史的名舞台に立ち会いそびれてしまうことを恐れるので、シアターコクーンでやっている

蜷川幸雄演出、松たか子主演「ひばり」

について関係者でもないのに勝手に宣伝させていただこうかなと思います。

みんな絶対「ひばり」見るべきです!!

最初の休憩まで1時間40分という長い芝居なのですが、始まると、波のように押し寄せる感動を我慢するのに必死で、最後まで飽きずに見ることが出来ます。

そして最後にしかけられた「粋な計らい」に感情の防波堤は決壊、号泣となるはず!

ちょっと感動しすぎて大げさですが、そんな舞台でした。

以下、ちょいネタバレ。

「ひばり」は、いわゆるジャンヌ・ダルクの話です。

ジャンヌ・ダルクと聞いて他人がどう思うかはわからないのですが、松枝佳紀、つまり僕にとっては、かなりの胸キュンワードであって、というか実のところジャンヌ・ダルクのことは、昔、今の劇団を立ち上げる前に別の劇団で芝居にして下北沢OFFOFFシアターで上演したことがあるのですが(それを僕をスカウトする前の那須監督が見に来てくれたのです)、またいつか、ふさわしい時と、ふさわしい女優を得ることができたなら、かならずやってみたいと僕が願っている演目が、このジャンヌ・ダルクなのです!!と居酒屋で小1時間熱く語れるほど、なぜかしら思い入れの深い人物、それがジャンヌ・ダルクなのです。

で、この乙女ジャンヌを演じるのが、松たか子さん。

いろいろ言うとネタバレになりますが、要は何に感動したかというと、ほんとうの奇跡に出会うことが出来たからです。

乙女ジャンヌが奇跡をみせる、その過程に、観客は本当に遭遇するのです。

なぜ人々がジャンヌ・ダルクに熱狂し道を開いたか、みんながジャンヌをどれだけ大事に思い、しかし、そのジャンヌを裏切って火刑に処してしまい、そのことをみんながどれだけ悔やんでいるのか、・・・どれだけ皆が「人間」であったのか・・・それが分かる・・・というか体験できる。そういう恐ろしい芝居なのです。

そして、観客の僕らがジャンヌの味方になるように、舞台上のジャンヌの敵たちも、ジャンヌの純粋に触れ、その痛々しいまでの純粋に触れ、ジャンヌの味方になり、最後には歴史の順序をひっくり返してみせることになります。

それはタワムレに過ぎず、
ほんとうの歴史は揺るがず
やっぱりジャンヌは火刑に処せられ死んでしまったのですが
ジャンヌの痛々しいまでの純粋に心を動かされた者たちは
そうなることが変えられぬ歴史的運命とは分かっていても、
あえて、戴冠式→火刑という歴史の順序をひっくり返すというタワムレをやってみせるのです。

タワムレはタワムレですけど、こんなにも美しい戯れをみたことはありません。こんなにも美しい無駄を見たことはありません。

そこには少しも安っぽくはない友情があり、運命と友情を信じるジャンヌの無類の笑顔があります。

この「ひばり」という芝居。

芝居全体が、ジャンヌ・ダルクという純粋な魂を真っ青な空へと解き放つ荘厳な宗教的儀式になっている、と言ってもいいのかもしれません。

そういう芝居でした。

なぜか東京公演しかないようです。
もしお金と時間に余裕があるなら(なくても)是非この舞台を見てほしいと思うのです。
松たか子さんが一部の隙もなくジャンヌ・ダルクになっています。
最近、またか蜷川と思っていたのですが、間違えでした。
蜷川さんはやっぱりすごいなあ。

ちなみに、僕がジャンヌ・ダルクを芝居にするなら、やっぱりジル・ド・レがらみの話になりそうです。「偽伝、ジャンヌダルク」とか!?

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あ、やっぱり自分のところの告知もしておきます。


アロッタファジャイナ第8回公演

「 1999.9年の夏休み 」

作・演出 : 松枝佳紀

スーパーバイザー : 金子修介(映画「1999年の夏休み」監督)

公演期間 : 2007年4月6日-10日

公演場所 : 吉祥寺シアター

公演内容 : ここをクリック

こちらも「ひばり」に負けじと面白くする予定ですので、
ぜひぜひ観に来ておくんなまし!!
今後、キャストのこととか順次発表していきます!!

あ、ジャンヌ・ダルクとのつながりを発見。
映画「1999年の夏休み」は、主人公の4人の少年たちを、少女たちが男装して演じるのですが、ジャンヌ・ダルクも、いわば男装の麗人。なんつって強引!?

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» 「ひばり」@ Bunkamuraシアターコクーン [トーキョーデイズ]
 Bunkamuraシアターコクーンへ「ひばり」を。観劇後に相当な疲労感を感じるのはワタシだけでしょうか。渋谷という土地柄も手伝ったのでしょうか(ワタクシ渋谷は苦手です)。3時間強、五感を働かせ、さらに六感を研ぎ澄まし…。帰宅した頃には当社比2割増の身体の重さに...... [続きを読む]

受信: 2007/02/14 20:42

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