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2007/01/26

ゴキブリコンビナート「ガルガンチュア物語」

千秋楽を見た。
本公演ではなくて、イベントというやつらしい。
感想。

「 ちょーすばらしい! 

てか

「 たのしい!! 

もう、子供の作った手作りの遊園地に行ったみたいでした。
子供の頃、妹と遊んだ押入れの中のような芝居でした。

そして、それでいながら、
ちょっと考えると唸らされるような深みを持った芝居でした。

実はゴキコンを見に行くのは初めてで
これまでは主宰のDrエクアドル氏のネット上のコラムを読み
面白いしこの人頭いいなあと感心していたわけですが
今日は、彼のちんぴおをみてしまいましたw

まあそんなものゴキコンフリークにとってはもう当たり前のもので、
珍しくもありがたくも無いのでしょうが
ゴキブリコンビナート通称ゴキコンはどんな劇団かというと、
受付でチケットを買い中に入るときに、
雨合羽を渡され衣服が汚れるかもしれないです
と諸注意を受け
どうしても汚れたくない上着とかは
脱いで後ろの車の中にお入れください、
というような追加案内を受けるようなところなのである。
連れて行った安川結花はワクワクとテンションを上げ
井川千尋は恐怖に脅え始める、そんな劇団なのである。

で、ちなみに今回のイベントは、
ゴキコンのHPをのぞくと

「2007年年明け早々より全18日間にわたる長期イベントを開催します。オリジナル台本にこだわり続けるゴキブリコンビナートが、あえてその禁を破って広く東西の文学から原作を求め作品化!!サービス精神に基づき「ベタな選択」をこころがけたというDr.エクアドルによって選ばれた3作品とは…」

と書いてあって、
「フランダースの犬」「源氏物語」そして「ガルガンチュア物語」
をやるとある。

今日、楽日は「ガルガンチュア物語」で、見たあとには、ほかの「フランダースの犬」や「源氏物語」も見ておけばよかったと、悔やむことになるのだが、とりあえず「ガルガンチュア物語」

実は不勉強で恐縮至極なのだが、ガルガンチュア物語、これは15,6世紀フランスを代表する作家でフランソワ・ラブレーの作品。
興味深い作品で、なにやらスウィフトのガリバー旅行記の元ネタにもなっているらしいが、巨人が生まれ普通に生きるさまを書いた書物ということらしい。

巨人という化け物として生まれついた少年ガルガンチュアは教育を受けるために最先端の教育を施す僧院に入れられるが、その僧院のモットー、それは

「 汝の欲するところをなせ 

ということであった。

芝居は、二重らせん構造になっている。

つまりガルガンチュアの話と平行して、ラブレーの本なんかにかぶれてしまった息子と娘を持つ現代日本人サラリーマンの世界が語られるのだが、この父親が舞台を所狭しと暴れる。というか舞台は客席・・・というかソコには少しの区別も無いのだが・・・そこで、現代人がありがたがっている書物がいかにひどいものが、書物を読むぐらいならゲームをし続けてゲーム脳になったほうがましだということを叫ぶ。それはその通りで、実際僕の尊敬してやまないバタイユなんてトンでもない人だし、彼の書いた小説、僕の一番好きな小説眼球譚(生田さんの訳しか読んでは駄目)はとんでもない不道徳な小説だし、川端康成も三島由紀夫も大江健三郎も皆みんな不道徳なのであって、読むのは禁止だ!そうなってもおかしくない本なのである。で、このサラリーマンの息子と娘はそのラブレーを読んでしまった。

「 汝の欲するところをなせ 

ラブレーが理想とした教育理念に従い、彼の息子と娘は、高校生なのに酒は飲むは、***は食らうわ・・・汝の欲するところをなせ・・・で大変な騒ぎになる・・・・・

というような話で、全部を語るのは大変だし、語っても僕が受けた爽快感は見ていない人には伝わることは無いだろう。だからこれ以上は書かないけれども、見なかった人に対しては、もう本当に優越感を抱きたいぐらい、楽しいイベントであったといえる。最後は観客も一緒になって歌って踊る(う○こを踏みながら)なんて楽しすぎである。井川千尋はいじられて脅えていたがそれも笑える。

ちなみに、昨日見た、ひょっとこ乱舞も賢い人の書いた話だとすぐに気付いた。あそこに描かれているもの・・・パニック仲介の発展史はそのまま金融の発展史であり、最後デリバティブと化したパニック仲介はどこにいく(そこはうまくまとまっていない)というようなことが描かれていたが、それこそはインテリのなす業である。

一方、ゴキコンも賢い人(ちんぴおを出した人)の書いた話である。が、その見かけは限りなく透明に近いブルーならぬ青、いやアホである。潔いぐらいにくだらない。だが、そこに含まれているものは賢いなどという美しい数式では描ききれないぐらい深く豊潤である。それは地球が誕生し熱い海の中で生まれた生命のスープのように不潔で猥雑で、しかし尊く神聖だ。服が汚れるのはいやだが、終わったあとにこんなに楽しくなる芝居はそうない。

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