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2007/01/21

コミックガンボ成功の行方

世界初の無料漫画週刊誌「コミック・ガンボ」

先日、記事に書いたように、
その創刊記者会見にゲストとして呼ばれ
何人かの監督さんたちと
「コミック原作映画化流行の時代」
というような話の雑談をしてきた。

で、渡されたコミックガンボを持って
そこに居たゲストの全員がおどろいた。
というのも、みんな無料漫画週刊誌と言うことで
R25のようなうすっぺらいものを想定していたからだ。

しかし、これかなり分厚い。
りっぱに300円とか取れるような雑誌である。

内容も、まぁ創刊号だからということもあるのだろうが
かなりレベルが高い。

べつにゲストとして呼ばれたからのおべんちゃらで言っているわけじゃない。
まじな感想である。

しかしだからこそ皆が一様に感じる危惧もある。
この雑誌、続くんだろうか?と。

もちろん、このチャレンジングな雑誌が存続することを願わずにいられないが、なかなかどうして厳しそうな気配を感じもするのである。

というのは、無料配布というところから来る問題
ターゲットが不明確という問題である。

漫画雑誌はふつう少年誌、青年誌・・・といような主として年齢別の住み分けがある。
さらに少女漫画、女性向け漫画というように性差による住み分けもある。

コミック・ガンボを読んではからずも、その住み分けが結構重要なんだなあということに思い至った。

というのも、少年漫画風の活劇や、青年誌によくあるような麻雀漫画などが混載されており、僕は読むのに少々戸惑ったからだ。沢山の漫画が掲載されているが、実は、ある特定の階層(クラス)に属する人間(たとえば12歳の少年)が、読める漫画は限られている。

つまり、コミック・ガンボは無料配布という体裁をとるために、ターゲット(読み手)を絞り込めない。だから、従来の漫画雑誌では読み手の年齢や性別でクラス分けして提供される漫画が、ごたまぜになって掲載されているのである。

これは結構マイナスだろう。

というのは、いくら雑誌が分厚くても、あるクラスの人間が読めるのは、その一部に過ぎず、その人にとってはいくら雑誌の見かけが分厚くても、実質は薄っぺらい漫画誌にすぎないことになるからであり、ウスッペライということは、それだけその人がまたその雑誌を手に取りたいと思う漫画掲載の可能性が少ないということだからである。毎回必ず読もうと思うにはあまりにグリップが弱い。簡単に言うと雑誌が八方美人になりすぎていて、従来のターゲットを見据えた漫画雑誌に比べると、非常によそよそしいということなのだ。これ問題の①。

ついで、問題の②。
まずR25の成功の理由のひとつには、あれが毎号読みつづける必要が無い。ということにもあると思う。

つまり記事は連載ではないため、ある週はR25をもらえなくてもなんら問題がない。
読みたいときに読める。記事は小分けにされており、好きなものだけを読めばよいということになっている。

が、週刊漫画誌は、毎号読んでもらうのが前提だ。これはコミック・ガンボの成功をより難しくする。忙しくて一週手に入れられなかったら、いきなり話の筋がわからなくなるからだ。連載物がなくなり、読みきりばかりになれば話は別だが、現状のような連載物が主体だとコミック・ガンボの存続はますます危うくなるだろう。

さらに問題の③。

あれだけ分厚い雑誌だと、R25がやっているような「壁置き」ができなくなる。
代わりに人手で配るしかなくなるが、それにはあまりにコストがかかりすぎる。

というように、色々と問題が山積である。
広告料でコストをまかなう無料漫画雑誌。
理論的に不可能なことではないはずだ。
しかし、現実の世界でそれを成功させるのはなかなか難しい。
成功させるためのアイディアを僕は持っているがそれはここには書かない。
真似されると困るからね。

まぁ、いずれにせよ、
「コミック・ガンボ」
がんばってほしいチャレンジである。
応援してます。

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