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2006/08/10

夏のエチュード

あさましくない稽古をやっている。

ちなみに
「あさましくない」稽古とは
あたりまえだけど
「あさましい」稽古の反対。

「あさましい」稽古とは
本番直前の余裕の無い稽古のこと。
とりあえず、できものを舞台上にあげなきゃいけないから
役者の欠点もとりあえず直している場合じゃないし
皆から豊富なアイディアを出してもらってる場合じゃないし
窮屈な稽古になる。
まあ効率的ではあるんだけど。

今回
12月公演まで時間があると言うことで
かなり試行錯誤的な基礎的な
演技が本当に生まれてくる瞬間を見定めるような
そういうワークショップをやっている。

初回。
僕はかなり楽しかった。
過去2回の
4人の現役映画監督によるワークショップ
などを見ていて気付くことがたくさんあり
そのうちの一つを実験してみたのだ。

とくに熊切和嘉監督、山下敦弘監督、
この大阪芸大出身の二人の監督の方法は
非常に画面上にリアルを作り出すため
エチュード方法を工夫している。
そのエチュードの方法
そこからたくさんのヒントを得た。

いわく
「情報の質と量の差がリアルを産む」
つうことです。

そこは分かった。
そういうワークショップ初日であった。
しかし、問題は次である。

それをどうやって台本というか舞台上に持っていくか?
台本という形態を放棄する方向に行くのか?
いや、たぶんちがう。
揮発性の女」には台本がある。
熊切監督は、その「情報の差」が生むはずのリアルを台本上に落とす、あるいはフィルムに写し取る方法を持っている。
てことは「情報の差」を台本に落とす方法があるはずなのだ。

そしてさらに難しいのは
映画と違って舞台は毎回その
「情報の質と量の差」
を再生産しなければいけないと言うこと。

ちうか
「情報の質と量の差」
が生み出すリアルを
「情報の質と量の差」
が無い中で生み出す方法を見出さなければいけないと言うこと。

難しいが無理ではない。
藤原竜也くんはそれをやってるわけだし。

ここをあと六回のワークショップで考えて行こうと思う。
回数は足りないが、その分、緊迫して考えていきたい。

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コメント

「夏のエチュード」か....なんかいいタイトルですな、爽やかでシンプルな曲が聞こえてきそう(実際は苦悩でのたうちまわってるのかもしれませんが..笑)(^^)

「音楽」や「科学」とかが生まれるのは、コンサートの前のリハーサルや、学会の前に論文を書いている時のような、ゴールをめがけて走っている時じゃないな...と思ったことがあります。
わかりやすい目標をクリアする「ために」動くのではなく、純粋に「動きたいから」って理由で動く時に生まれてくるものが未来に繋がるというか...うまく言えないですが...で、なーんにも外的なものがなく「動く」には、自分の内に「何か」が必要なんだよなとも思っていました...それが、↑でいわれている「情報」ってものなのかなぁ...。
(ほぼひとりごと。)

実り多き「あさましくない」稽古でありますようお祈りしております(^人^)

投稿: 猫ぴ@もか組 | 2006/08/10 23:25

>「音楽」や「科学」とかが生まれるのは、コンサ
>ートの前のリハーサルや、学会の前に論文を書い
>ている時のような、ゴールをめがけて走っている
>時じゃないな...と思ったことがあります。

やっぱり、他の分野でもそうなんですねえ。
古代ギリシャで上級市民たちが哲学する時間・・・暇、スコラを大事にしていたっつうことを連想しました。貧乏暇なしになかなかクリエイティブなアイディアは降りてこないってことでしょうかね。

投稿: まつがえ | 2006/08/11 10:15

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