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2005/04/02

金子修介監督「ホーリーランド」第1話

見ましたか?昨夜?
みてない?だとしたらもったいない!

ちょっと鳥肌立つほど面白かった。

TV東京「ホーリーランド

まず僕は原作読んでいないんだけど
原作が面白いんだと思う。
いじめられっ子がボクシングで居場所を見つけてくっていうのは
「リングにかけろ」とか、よくある漫画の常套だけど
違うんです。そういう話じゃない。似てるけど大いに違う。
もっと切実。実存であることの闘い。

リングに賭けろとかだと貧乏な家庭とか
そういうことを克服するために・・・というようなエネルギー。

しかし、本作の石垣佑磨くん扮する主人公は
もっと戦う相手は曖昧で、曖昧であるが故に切実。
自分が今ここに居ていいんだろうか?という問題。
そんなものと戦う現代。

ちょうど今、「嗤う日本の「ナショナリズム」」を読んでいたから
この曖昧で切実な闘争の問題を考えていて
だからこそ昨晩「ホーリーランド」を見たときに
なんと現代的な物語なんだろうという衝撃を受けた。

本当に面白いエンターテイメントは
娯楽であるとともに、
深く時代を考えさせるものなのだなぁと思った。

たぶん原作者が若い世代で
2ちゃんねるとかエヴァンゲリオンとかほしのこえとか
そういうものの誕生する時代から生まれてきた無意識
それこそ「時代」そのものなんだと思うが、
それを僕らとともに共有しているのだと思う。
だから僕らがロッキーなんか見てられないことを知っている。

もちろん、原作がすごいってわかるってことは
それを的をはずすことなく映像化した人たちもすごいってことだ。
ただひたすらに石垣佑磨くん扮する主人公の問題に寄り添うように
映像が展開する。

一点、気になるところというか不思議なところがある。

お母さんの描写である。
顔が一切映らない。そして特に意味なくアップされる手。
単に思わせぶりなのかもしれないし
なにかの複線なのかもしれないし
複線というよりも、もっとなにか別のことの表現かもしれない。

第1話タイトルが「無青年」という。
無青年は無から生まれたというか。
もちろんお母さんはそれなりの背景を持った人間で
無ではないのだろうが、
しかし、「無青年」ということから意味が逆流して
その源流たる母親は無でなければならない。

主人公は「自分だって街に居たっていいじゃないか」と言う。
自分探しのスタイルだ。
そして30分後、「街に居ていいんだ」と確信に至る。
それは「古い物語」のように
彼が自分自身が誰かに必要とされる存在であると気付いた
なんていう判りやすいことではない。
自分が人を殴れる存在である
ただそれだけが
そう気付いたことが、彼を支えることになる。

スピーディーかつリズミカルな映像とあいまって
今後の展開が非常にたのしみである。

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コメント

TBありがとうございました。
あーもう、昨日は飲みすぎてバタンキュー、起きたら2時回ってました…ドラマを楽しみに原作を読み返して予習していたのに、なんてこった!
こちらの解説を読んだら、ますます悔しくなってきました(笑)来週は絶対見ます!

投稿: take_14 | 2005/04/02 23:00

take_14さん、どうも。
寝過ごしましたか。
痛いっすね。
でもあんなに面白いドラマ
あんなに遅くやんなくてもいいじゃんて
思うんですがねぇ。
ネットで探すと
見たほとんどの人が絶賛してますね。
来週楽しみだ。

投稿: 松枝 | 2005/04/04 10:38

http://worldwalker.ameblo.jp/day-20050418.html

ここの人もドラマ「ホーリーランド」が面白かったって書いてます

投稿: ブロガー | 2005/04/18 05:06

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