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2005/03/27

中原俊監督「コンセント」

田口ランディさん続きで
熊切監督「アンテナ」に引き続き
中原俊監督「コンセント」
見てみました。

深いところのテーマみたいなのは
「アンテナ」と一緒のはずなんですが
こうも映像的に違うのかと驚愕。

中原監督、那須さんの日活仲間ですが
その作品見たこと無かったです。
ちかぢか「櫻の園」ちゃんと見ます。

この作品
画面の明るさが特徴です。
演技もすべて記号化されている。
また人の感情にもドライです。
アンテナと対極的。
アンテナが人の死に引きづられる感じだとすると
コンセントは人の死にかかわらず生きていく強さを感じます。

原作を読んだことがあるので
「コンセント」意外な調理法でした。
深刻であるはずのシーンがコミカル。
いや、全般にわたってコミカルで
「所詮人間」なんてかんじのドライな思想が行き渡っています。

「アンテナ」の加瀬亮さんのウェットな熱演。
「コンセント」の市川実和子さんの記号としての演技。
非常に対照的です。
その向こうには演出家の哲学が見えます。

僕の偏見を述べますが
女性作家というのは自分を悲劇のヒロインにするところがある。
と僕は思っています。
書く小説の主人公が男でも同じです。
そこに女の自分としての弾をこめる。

そういった女の怨念である原作をどう料理するか?
熊切監督はこれを女性的にそのまま映画化し
中原監督はこれを男性的に俯瞰的に映画化した。

人が死んだとき
その人に親しくかかわった人の反応
男女で違いがある。
女は悲しみにくれ
男は悲しみにくれたいが狩りに出ねばならぬ。
女はウェットで自分を悲劇のヒロインにすえ
男はドライで自分を俯瞰的にみてしまう
俯瞰的な視線。
それは物事をコミカルにとらえてしまう視線。
女は人の死を悲劇ととららえ
男は喜劇と見てしまう。
そうなってしまうのだろうと思う。

そう思って考えると
映画「アンテナ」「コンセント」の
作風の違いは非常に示唆的。


コンセント@映画生活

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