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2005/01/26

江川達也「東京大学物語」

昔、稲垣吾郎さんがドラマやってたよね。
すごくぴったりで、俳優稲垣吾郎の才能をすごく感じた。

自意識過剰で自滅する東大生の
可愛さとか、そういうのをコミカルに
しかもリアルに演じていた。

ちなみに、
このエリート男の悲しさ可笑しさ可愛さを描く視点というのは
とても「愛」だなぁと思うわけで。

三島由紀夫とか東大生じゃん。
この「愛」の視点で、仮面の告白とか読むと
とてもほほえましい。
母性の視点だね。
それを考えるとこの漫画のラストはとても示唆的だ。

ちなみに、僕の東大生体験をひとつだけ。

それは入社式のときだった。
日本銀行の同期といえば、まぁ半分が東大生で
なかでも法学部の人間が大半を占めていた。
日本でのトップエリートになるはずの人たちである。
僕の席の前にある東大の法学部の奴が座った。
僕と同じ大学の人間は三人しか居らず
しかも経済学部からは僕だけだったので
僕が寂しそうにしていたのだろう。
その前の席に座った東大法学部の男が
話しかけてきた。仲良くしようと言うような感じで。
そのときに彼が言った言葉。
「ぼく東大法学部だけど気にしなくていいから」
・・・・。
うーん、すごいと思った。
でも悪い奴じゃないんだよ。
ふつうにそういう言葉が出ちゃうんだよね。
すごいなぁと思ったわけです。
でももしかしたら三島由紀夫も
そんな感じだったのかもしれないなぁと
思ったりして。
もちろん全部の東大生がそういうわけじゃないよ。

江川達也「東京大学物語」(小学館) 1巻~34巻
江川 達也: 東京大学物語 1巻~34巻
僕的評価=★★★★★
この漫画をヒトコトで言うとメビウスの輪。
下品であったり、エロであったり、
ゲイジュツとはまったく反対側の方向に投げられたボールが
いつしか哲学的なところに返ってくる。
それは「BeFree」のときから見られている
作家江川達也の根本的な性質なのだろうと思う。
僕はそれをとても心地よく思う。
こういうクリエーターがいて日本はまんざらじゃないと安心する。
冗談めかしていても、いちいち真実を射抜いているのだ。

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