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2004/10/22

三池崇史監督演出「夜叉ヶ池」

本番まで、もうあと残すところ5日です。
楳図かずお先生参加の稽古もたくさんこなし
完璧ではないものの、それでも、だいぶ演技面完成しつつあります。
音楽照明映像美術衣装。
そういった全てがそろった上での練習が早くしたいところ。
しかし、それはどうあっても前日にならないとできません。
なので、今はじっと我慢の演技面。素で勝負。
そんなところで最後の稽古休みに三池監督の「夜叉ヶ池」見に行きました。
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感想。
面白い。
えんげきのぺーじとかで酷評されてるけど
僕は面白いと思う。
ただし、あれ?というところもあったのは事実。
ということで、
良かったところ、あれ?なところを列挙してみようと思う。
<良かったところ>
 ・松田龍平さんの演技。
  どうしても優作の息子と見られてしまう彼。
  優作にくらべて顔がかっこいいとは言いかねる彼。
  期待はしていなかった。ところが、すばらしかった。
  独特の間と雰囲気。声がいい。
 ・遠藤憲一さんの演技。
  うちの劇団員が集団殺人クラブでお世話になっている
  タケゾウそのものというか、
  エンケンさんは「存在」なんだなぁと思う。
  声、立ち姿、雰囲気がある。
  三池さんが使いたがるのが良くわかる。
  嫌な役をやっても可愛げがある。
 ・丹波哲郎さんの演技。
  年齢を感じさせない声の張りと色気。
  キーパーソンではないが存在が周辺を豊かなものにしている。
  やっぱりできる役者はみんな「存在」なのだと思う。
 ・百合が死んだあたりの武田真治の演技。
  前半の龍平さんとかの会話あたりや、
  ひとりで長ゼリを話すところは
  やっぱ映像系の発声で
  舞台のような声の通り方はしないな・・と思うが
  そのナルシスティックな芝居への入り方は気持ちがいい。
  その才能が爆発するのがラスト。
  叫び声とか恥ずかしくなってしまえば駄目なもの。
  彼は叫び声を立派な商品に仕上げている。
 ・シンプルな舞台装置。
  ある意味、古臭い感じもしたが
  役者を見せるってことを主眼に置くとするならば
  舞台装置はあくまで脇役。
  脇役ではあるが、
  必要なものをチャチにならないように表現する。
  そのために今回のシンプルな舞台装置は
  とても有効に機能したと思う。
 ・かもし出される雰囲気。
  音楽のおかげか、照明のおかげか・・・
  いまいち判別できないが
  全体として、原作の持つ妖しい雰囲気は出ていた。
<あれ?なところ>
 ・池の中の妖怪たちのシーン。
  とても付け足しのように感じた。
  松雪さんがどうというわけではない。
  なんとなく芝居は古臭いけど、立派だから。
  池の中の妖怪たちの存在がうまいぐあいに
  全体のストーリーに絡んできていない(ようにおもえる)。
  単にキャストを増やすためのシーン作りにしか役立っていない。
  もっと有機的に妖怪を人間界に結び付ける何かをするか、
  あるいは思い切って、
  妖怪の話は無しにしてしまうべきではなかっただろうか。
 ・妖怪たちの衣装。
  それに妖怪たちが村人と兼任するからといって
  衣装に赤い腰巻みたいなの付けるのは止めて欲しかった。
  なにやらハワイアンのような・・・。
  衣装のせいで
  お遊戯会のような感じが発生してしまったような気がする。
 ・はじめのほうの会話だけでひっぱるところ。
  これは原作にもあるのだと思ったが、とは言っても
  やなり長い。こちらがわのかなりの集中力を必要とする。
  ある意味、何のアクションもないのにとても面白い。
  だがあくまで会話で構築されるので、聞き漏らさないように
  じっっと待たなきゃいけない。
  それを考えると、もっと違うやり方もあったように思う。
  映像の三池さんとしては、普段映画を面白くするために
  シーンや絵をばんばん変えるんだと思うが
  それをやってはせっかく演劇をする意味がない。
  そう思ったのか、ずーっと同じ位置で会話劇。
  しかし何人が集中して聞いてられるだろうか。
  面白い話でも、人間はそんなに集中力を持続させられない。

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